タクシム広場 Taksim Meydani

新市街を散策する街歩きの起点、重要な政治集会や演説の行われてきた有名な広場である。芝生の円形の広場は、車が行き交うロータリーにもなっていて、一日中人と車であふれている。

広場の中央に立っているのは、救国戦争と共和国設立をテーマに、イタリア人の彫刻家ピエトロ・カニーニが作成した高さ12mの独立戦争記念碑<共和国の記念碑>(1928年(大正3年)完成)である。第一次大戦後、ギリシア軍を撃退した近代トルコの父アタチュルク初代大統領と、彼と共に戦った同志たちが彫刻されている。

広場の南からガラタ塔方面に延びているのは、イスタンブール一の繁華街、イスティクラル通り。“タクシム”の名は、イスティクラル通りの口元にあって、都市各地に水を送っていた分水器マクセム(1733年)に由来する。また、広場の一端にあるのが、1950年代に着工後、1969年(昭和44年)に完成し、コンサート、展示会場、映画館を備えたアタチュルク文化センターである。ここの前からドルマバフチェヘと下るギュムシスユ通り右手にはドイツ領事館、日本総領事館(テロ対策の一環として、平成16年4月1日現在、ヒルトンホテルにて業務中)、向かいにイスタンブール工科大学の建物(これらは全て19世紀の建造物)が見られる。

広場には高級ホテル:マルマラホテルと、かつては兵舎のおかれていた公園が広がり、イスティクラル通り口元の左手には1880年に建立された単ドームと二つの鐘塔のあるアヤ・トリアス教会が建っている。タクシムから北へと走るジュムフリエット通り(共和国通り)には、多くの航空会社や旅行代理店、銀行が両側に並んでいる。

イスティクラル通りの
路面電車

独立戦争記念碑
<共和国の記念碑>