トルコの歴史D
【十字軍のアナトリア遠征】
1096年
 異教徒に領土を奪われたビザンティン帝国の皇帝は、ときのローマ教皇ウルバヌス2世に救いを求めた。当時、ギリシア正教会とカトリック教会は深刻な対立関係に陥っていたが、聖地奪還という大義名分のもと、第一次十字軍が組織され、アナトリアへの進軍を開始した。
 しかし、キリスト教徒の聖地はイスラム教徒の聖地でもある。いったんはキリスト教徒の手に落ちたエルサレムも、わずか90年でイスラム軍が奪還するなど、一進一退の攻防が続いた。

1199年
 第四次十字軍は同胞のコンスタンティノープルを占拠。ビザンティンの帝都は、異教徒ならぬキリスト教徒自身の手で灰燼に帰した。